2012/04/07

4月7日(土)晴。 ~音楽入学式~

入学式が本日午後より挙行された。当初3日に予定されていたが、春の嵐の影響により延期となり、本日の開催となった。

おかげさまで、本日は晴天。ただし、やや風が強い。



稲葉地公園の桜も、待ちかねたように満開の花を広げて入学式を祝福している。

 

9時30分、式典会場最終確認。

10時から12時15分まで、音楽入学式ゲネプロ。オケ合わせ、歌合せ。


14時、入学式開会。

入学生の点呼・認定のあと、新入生による宣誓。



続けて学長式辞。内容は以下のとおり。


入学式「学長のことば」(名古屋音楽大学平成24年度入学認定式/2012年4月7日)

「新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。

名古屋音楽大学の学長として、お祝いの言葉を述べさせていただきます。

あいにくの荒天のため、予定しておりました式が延期され、皆様にはご迷惑をおかけしました。まずお詫び申し上げます。同時に、本日ここに、晴れて皆様と共に、こうして入学式を挙行できますことを心から喜びたいと思います。


保護者の皆さま。お子様をここまでお育てになったご苦労は並大抵のことではなかったと存じます。今日ここでこうして立派に育ったお子様の晴れの姿を目の当たりにして、感慨もひとしおと存じます。本日は本当におめでとうございます。

来賓の皆さま。本日はお忙しい中、名古屋音楽大学の入学式に多数ご臨席たまわり、まことにありがとうございます。心より御礼申し上げます。

さて、新入生の皆さん。皆さんは、晴れて名古屋音楽大学の一員となりました。

名古屋音楽大学は今から47年前の1965年に、ここ名古屋中村の地に名古屋音楽短期大学として設立されました。

愛知県立芸術大学の開学が、翌年の1966年ですから、名古屋音楽大学は音楽系の大学としては、中京地区でもっとも古い歴史と伝統をもつ音楽大学です。

新入生の皆さんには、そうした歴史と伝統ある音楽大学に入学したのだ、という自覚と、誇りと、自信を持っていただきたいと思います。

皆さんは将来への希望に満ちて、晴れて名古屋音楽大学の一員となりました。今日のこの日は、いろいろな意味で人生の中で忘れられない日になると思います。ここまで育ててくれた周りの方々すべてに感謝してください。


皆さんは、大学において音楽を専門として学ぶことを選択しました。音楽の高等教育を受け、音楽の専門人として生きることを選択しました。


名古屋音楽大学は、「育てる大学」です。

本学は、責任をもって学生を育てます。学生を育てるための態勢があります。

名古屋音楽大学の特長は、きめの細かい教育を通じて、それぞれの学生たちが潜在的にもっている音楽の才能を最大限に育てることにあります。一人ひとりに見合った音楽教育をおこなうことで、一人ひとりの学生の音楽的能力を育てます。

本学の建学の精神は「共なるいのちを生きる」です。それぞれの違いを認めあい、それぞれを思いやる気持ちを育てます。音楽を通じて、他者と響きあう心とそれを他者に伝えることの出来る力を育てます。私はこの建学の精神を、「響きあう身体、響きあう心、響きあう命」をもった人間の育成と表現しています。

音楽という専門を通して他者との響きあいを学んでください。他者との響きあいを通して人間の社会を学んでください。音楽を通して響きあう心を学んでください。人間の心を学んでください。音楽を通して響きあう命を学んでください。響きあう命のかけがえの無さを学んでください。

人間は必ずしも平等につくられてはいません。長所や短所、才能やハンディキャップが個々別々に異なります。社会は、さまざまな個性をもった人間によって成り立っています。今年、名古屋音楽大学に初めて、全盲というハンディキャップをもつ方が入学いたしました。名古屋音楽大学は新しい個性の入学を歓迎いたします。


多様な個性があるからこそ社会は進化します。よりよい人間社会を築き上げていくためには、個性の多様性を前提にして、それらを尊重しあい、それぞれの長所を活かしあって、そしてそれぞれの短所を補い合って、協力して生きることが必要です。人は決して一人で生きることは出来ません。新入生の皆さん。名古屋音楽大学で「共なるいのち」を生きてください。音楽という専門を通して、「共なるいのちを生きる」ということを学んでください。


名古屋音楽大学は、「育つ大学」です。

本学は、学生が育つ大学です。学生が育つための環境があります。

本学は、非常に充実した施設と設備とキャンパスをもっています。音楽を学ぶ環境は全国的にも有数の恵まれた環境です。

2010年にキャンパス整備が完了し、おしゃれで快適な学習環境が実現しました。附属図書館は中京地区No.1の音楽図書館です。音楽関係の書籍、楽譜、レコード、CD、DVDの蔵書数は全国屈指の規模を誇ります。


どうか、たくさんの人たちの過去の蓄積と努力によって支えられて実現し、現在もたくさんの人たちの努力によって日々維持されているこのキャンパスを、大切に使ってください。有効にそして思う存分に活用してください。

これから過ごすこのキャンパスで、たくさんの音楽を愛する人たちと出会い、一人ひとりの音楽に対する感性を大切にしながら、それぞれの可能性を伸ばしてください。

新入生の皆さん。まずなによりも最初に、キャンパスの隅々を体験してください。そして、わからないことは、先輩たちに気軽に尋ねてみてください。職員に何でも聞いてください。先生方に遠慮なく相談してみてください。きっと皆さんの疑問や質問に丁寧にこころよく応えてくれるはずです。名古屋音楽大学はそういう大学です。


さて、音大生は忙しいです。一般の大学生よりはるかに忙しいと思います。日々、練習し鍛錬することの大切さを学んでください。努力することの大切さを学んでください。達成するまでの苦しさを学んでください。そして達成することの歓びを学んでください。くじけそうになることもたくさんあるでしょうが、ポジティブ志向、前向きに努力する心を忘れないでください。

そして、他者とともに生きる力、ハーモニーとアンサンブルの力を身につけてください。音楽を学ぶことを通して、「響きあう心と命」を精一杯に生きてください。他者に感動を与えることのできる音楽の専門人をめざして、充実した学生生活を送ってください。

「嵐の中に若木は育つ」といいます。春の嵐の中を育った若木は、夏には精一杯の葉を広げます。人生の中で嵐に会うことは何度かあると思います。たとえ嵐にあおうとも強くたくましく、そしてしなやかに生きる力を身につけてください。名古屋音楽大学は、日々育つ「あなた」を応援します。

入学おめでとう。」

続けて理事長の言葉をいただく。


入学式終了後、引き続き、音楽入学式。

今年で3年目。すっかり「めいおん恒例」の行事となった。






 

引き続き、写真撮影。


16時30分、終了。


【日台交流コンサートのご案内】


4月19日16:45より、めいおんホールにて(要申込)

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