2015/03/18

3月18日(水)晴。 〜卒業式〜

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暖かい春の陽気に包まれて、名古屋音楽大学の卒業式が盛大に執り行われた。


卒業式「学長のことば」(名古屋音楽大学平成26年度卒業証書・学位記授与式/2015年3月18日)

「保護者の皆さま。本日は本当におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。来賓の皆さま。本日はご多忙中にもかかわらずご臨席たまわりまことにありがとうございます。心より御礼申し上げます。

音楽学部卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
大学院音楽研究科修了生の皆さん、修士課程修了おめでとうございます。
みなさんの晴れの門出にあたり、教職員を代表して学長として一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。

卒業生の皆さん。皆さんは音楽大学を卒業しました。皆さんは、社会人としての基礎的な力と同時に、音楽の専門課程を修了し、音楽の専門人としての力を身につけました。
音楽を職業とするか否かにかかわらず、皆さんは名古屋音楽大学を卒業した音楽の専門人です。これから社会の中で、音楽という専門能力をもつ社会人・職業人としての役割が期待されます。

「『音大卒』は武器になる」という最近話題になっている本があります。この本の著者は、銀行員を30年勤めた後、現在、東京の私立音楽大学の就職課に勤務しています。彼は、この本で、「音大卒」は「社会で生きる上で」「武器になる」、すなわち「音大で学ぶことは、社会で生きていく上でも十分な実力がつく」と述べています。また、「音大生の進路は、みなさんが考えている以上に幅広く、いろいろな可能性がある」ということを説得的に述べています。「みなさんは音楽を学ぶことを通じて」、音楽の力を身につけたことはもちろんですが、それ以外にも、「さまざまな能力を身につけています」。

この本で著者があげているのは、次のような能力です。コミュニケーション能力、いくら叱られてもめげない精神力、集中力、継続力、聴衆のため(お客様、社会のため)に行動する力、礼儀、時間厳守、挨拶、などなどです。

私は、名音大の強みとして次の5つをあげています。第一に、アンサンブルする力(共感する力)、第二に、ハーモニーの力(調和する力)、第三に、日々練習し学習する力(学習意欲)、第四に、達成する意欲、達成する歓びを感じる力(達成欲)、第五に、前向きに努力する心(ポジティブ志向)です。

皆さんは音楽大学で学ぶことで、音楽の力以外にも、たくさんの能力を身につけてきました。日々努力する力、継続する力。仲間たちと調和し共感する力。達成する歓び、達成する力。日々練習する力。学習意欲をもってポジティブに、日々前向きに鍛錬し努力する力。こうした能力は、人間として生きていく上で、とても根源的な大切な能力です。

2400年前の古代ギリシアの哲学者にアリストテレスという人がいます。アリストテレスは、プラトンの弟子であり、西洋が生んだ最大の哲学者の一人です。彼が書いた書に『政治学』という作品があります。

アリストテレスはこの書の中で、自足して共同の必要のないものは神であり、共同できないものは野獣であると述べ、その両者とは異なって、人間はあくまでも社会的存在であることを説いています。そのことを前提にして、人間社会と国家(国制=国のかたち)のあり方について体系的に論じたのが『政治学』という著作です。

この『政治学』という著作の最後で論じられているのが、意外に思われるかもしれませんが、「音楽」についてです。彼は、より善い人間の社会と国家のあり方を実現するうえで音楽が果たす重要な役割について述べています。

アリストテレスは、「通常、人びとが教えるのはだいたい四科目である」と述べ、「読み書き」「体操」「音楽」、「そして第四に場合によっては図画である」といっています。「読み書きと図画を教えるのは、それらが生活のために有用で、いろいろ応用できるから」であり、「体育は勇気の徳に貢献するから」とされます。では、「音楽」を教育科目のなかにいれる理由はなにかと、アリストテレスは問いかけます。

彼によれば、「音楽」の目的は三つです。遊び、教育、自由時間の過ごし方の三つです。
遊びとしての音楽とは、眠りや酔いや休息といった快さにつながるものとしての音楽です。
学びや教育としての音楽とは、人間の徳の形成に貢献するものとしての音楽です。それは、社会に生きる人間の性格と魂の変化に関係し、徳に影響するものです。
自由時間の過ごし方としての音楽とは、「善美に閑暇を過ごす」。すなわち、「正しく仕事にはげむばかりでなく、余暇を善美に(すなわち、善く美しく)過ごすため」に必要なものとしての音楽です。

ここで音楽とは、人間の生にとって、快さと幸福に貢献するものとされています。アリストテレスにとって、音楽とは、万人に共通の自然的な快であるばかりでなく、人間の性格と魂の形成に貢献するものとしてとらえられています。善き魂と善き徳を備えた善き人間を作ることに音楽の役割があると述べています。

さて、名古屋音楽大学の建学の精神は、「共なるいのちを生きる」です。人は一人で生きることはできません。人は人によって支えられ、社会によって支えられています。音楽を通じて身につけた能力を、音楽を通じて身につけた善き魂と善き徳を、ぜひ他人のために社会のために活かしてください。

本日、めいおん卒業生として、こうして立派に成長したみなさんを世に送り出せることを、学長として心の底から誇りに思っています。人間としてのますますの鍛錬と社会での活躍を心から期待しています。

卒業おめでとう。」

卒業式のあと、記念撮影。

記念撮影ののち、12時45分より、フェアウェルパーティ。


卒業生と在学生による演奏もパーティに 華を添える。


パーティー直前の合わせ練習。


乾杯ののち、パーティ開宴。



次々と演奏が繰り広げられる。




14時過ぎにパーティー終了。

夜はヒルトン名古屋にて謝恩会。

謝恩会でも、卒業生たちによるアンサンブル演奏が繰り広げられた。





本当に演奏大好きな学生たちである。

謝恩会後の二次会は、いつもの店で。たくさんの卒業生が参加してくれた。ほんとうに楽しい時間を過ごすことができた。感謝。


まだ間に合います!
名古屋音楽大学【二次入試】のご案内

出願締切 〜3月24日(火)(郵送・必着)
(※24日のみ窓口受付もします)
試験日 3月25日(水)
合格発表 3月26日(木)本人宛発送
詳しくは入試広報部まで。
 052-411-1545(入試広報部直通)

さあ、君も春から名音生!


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